※2019.3.12に公開した記事です
2009年から使い続けていたSONY BRAVIA KDL-32F1の調子が悪く、電源を入れて少し経つと画面がチカチカして消えて、勝手にスタンバイ状態に。
よく見るとスタンバイを表示する赤いランプが規則的に点滅していることに気づきました。14回点滅したあとで少しのあいだ消え、その後また14回点滅、というのを繰り返しています。
調べてみると、その点滅回数で故障の原因がわかるとのこと。14回点滅はどうやら液晶の不具合のようです。
液晶の不具合ということはメーカーに送って修理してもらう必要があります。もう10年近く使っているわけで、保証なんてとっくに切れています。結構なお金がかかるだろうし、今さらこのテレビを直してもなあ……ということで、新しいテレビを買うことにしました。
4K対応テレビの必要性
そもそも4Kテレビとはなにかというと、現在のフルハイビジョン(1920×1080)の2倍の画素数(3840×2160)を持つ高画質テレビのことです。Kとは1,000を表す「キロ」のことで、横の画素数が約4,000ということで4Kと呼ばれています。
2018年12月1日から4K放送が開始と宣伝されていましたが、現在売られている4Kテレビの多くにはチューナーが搭載されておらず、4K放送を受信するには単体のチューナーを買う必要があります(チューナーが付いていない4Kテレビは、正確には「4K対応テレビ」と表記されます)。
チューナーがなければ4K放送を見られないのですが、4K放送といってもBSを中心としたものであり、地上波を4Kにする目処は立っていません。つまり地上波をメインで視聴する方にとって、4Kテレビは必要のないもの、ともいえます(ちなみに地上デジタル放送は1440×1080です)。
とはいえ現在ではインターネットを使った4K配信サービスが増えてきていますし、ブルーレイにも4Kのもの(Ultra HD Blu-ray/UHD BD)が出てきているので、4K放送を受信できないからといって4K対応テレビがまるで意味がないもの、というわけではありません。
また、アップコンバート機能に各社力を入れていて、4K以下の映像もより高精細に映るようになっています。
4K対応テレビの必要性という観点で考えると、地上波メインの方には必ずしも必要はないけれど、あればあったで損はない、といった感じでしょうか。
ただ現在のテレビの新商品のラインアップを見ると、そこそこいいテレビを買おうと思ったらそもそも4Kテレビ以外に選択肢がない、という実情があります。しかも値段的にもそこまで高くなっているわけでもありません。
というわけでテレビを買い替える必要に迫られた方にとって、4K対応というのは結果的に付いてくるもの、といえます。高画質化を忌避する意味もないですしね。
SONY BRAVIA X8500Fに決めた訳
新しくテレビを買う際に、どの点を重視するかは人によって変わってくると思いますが、個人的にはデザインを一番に考えます。
テレビは何年もリビングに置かれることになるわけで、しかもかなりの面積を占めます。デザインで妥協してしまうと、テレビが視界に入るたびに、うーん、もうちょっといいやつにしておけば……、と後悔することになりかねません。
価格が10万円程度、サイズは43インチでかっこいいデザインのテレビを探したところ、最終的にSONY BRAVIA X8500Fが候補に上がりました。
X8500Fのひとつ上のモデルであるX9000Fのほうがデザイン的に好きだったのですが(似たように見えますが、足の形だったりベゼルがちょっと狭かったりと細かい差異があります)、こちらは49インチからの展開だったため残念ながら候補から外れてしまいました。まあX8500Fのデザインにも不満はないですけども。
しかし店頭でテレビを見比べていると、43インチでもそれほど大きく見えないのが不思議ですね。昔のテレビと比べるとベゼルが狭くなったため、実際にサイズもコンパクトになったというのもあると思いますが。
32インチなんてもはや小型テレビに見えます(笑
とはいえ50インチ以上のものを買って、部屋に置いたらデカすぎた、なんて失敗は許されないので、あらかじめ部屋に合ったサイズを徹底的に調べました。その結果43インチになったわけです。
ちなみに今回買ったX8500Fのひとつ下のモデルにX7500Fがあり、デザインがまったく同じで価格もかなり安いのですが、こちらは倍速駆動パネルが付いていないため候補から外しました。
倍速駆動パネルとは残像を軽減する機能のことで、スポーツやゲームなど映像が激しく動く場合に効果を発揮します。
家電量販店の店頭で、倍速駆動パネルがあるモデルとないモデルを並べて、左右にパンする映像を流してその差を体感できるようにしていたのですが、確かにはっきりと違いがわかります。
まあ時間をかけて左右に激しくパンする映像なんて実際にはそんなにないわけですが、あれを見てしまうと倍速駆動パネルはあったほうがいいなと感じてしまいます。
X8500F 43インチの値段
買ったのは2月の下旬、ヨドバシカメラの新宿西口店で、値段は諸々引っくるめて92,560円でした(本体プラス設置費用や4K買い替え値引き等)。
そこにポイントが10%付いて、その半分を使って5年保証を付けました。
今あるテレビを回収してリサイクルするのに別に料金が発生したので、上記プラス2,916円という感じです。
前の32インチのテレビ(SONY BRAVIA KDL32-F1)が2009年当時99,800円だったので、それと比べるとテレビも本当に安くなりました。画素数でいえばKDL32-F1は1366×768とX8500Fの1/3程度ですし、当然のことながら性能も大きく違います。
ちなみにネットで値動きを見ていたのですが、家電製品って時間が経てば経つほど値下がりするわけではなく、時期によって上がったり下がったりするものなんですね。それでも全体的には下がっていく傾向にあって、新製品が発売され型落ちになったくらいのときに、これ以上下がらない価格に落ち着くといった感じでしょうか。
色はブラックを選択
X8500Fは、ブラック(B)とウォームシルバー(S)の2色から選べます。
今まで使っていたSONY BRAVIA KDL32-F1も、同じくブラックとシルバーの2色があり、ブラックだと部屋が暗い感じになるかな、と思いシルバーを選択しました。
というわけで今回もシルバーを選ぼうかと思ったのですが、実物を見るとどうもピンと来ませんでした。
枠も台座もシルバーで、メリハリがないように見えます。さらに枠のシルバーと台座のシルバーが微妙に色味が違うんですよね。同じだったらいいのかというとそうともいえないのですが、そのあたりがどうしても気になってしまい、結局ブラックを選びました。
画面を消した状態だと枠も含めて真っ黒でシンプルさが際立つので、個人的にはブラックを選んで正解だったと思います。
サイズは43インチでピッタリ
X8500F 43インチのサイズは、96.5 × 62.8 × 27.9cm(スタンド含む)です。
32インチのKDL32-F1が75.4 x 54.4 x 24.2cmということを考えると、かなり無駄がなくコンパクトな仕上がりになっているといえます。近年のディスプレイ製品の、ベゼルの狭さというものの最大の利点ですね。
32インチからの置き換えとしてはベストな大きさだったと思います。
とはいえ今まで使っていた幅90センチのテレビ台だとバランスが悪く見えるので、新しいものに変えましたが。
新しいテレビ台はDIYで作ったもので、後日記事にまとめる予定です。
あわせて読みたい>>【DIY】シンプルなテレビ台を自作してみた
ケーブル類についてですが、背面の左右にある電源ケーブルとアンテナケーブルは、それぞれスタンドの脚の後ろのところに収納されるようになっていて、正面から見たときに裏に伸びるコードが隠れるようになっています。
画質は大満足
テレビにとってもっとも重要な画質ですが、そこに関してはかなり満足しています。
鮮明で発色がよく、黒もきれいです。
4Kソースではなく地上波メインですが、アップコンバート機能のおかげで美しい映像を楽しむことができます。
スポーツなどの動きの激しい映像も、倍速駆動パネルによって残像の問題はありません。
Android TVはなかなか便利
最近のテレビの傾向ですが、ネットとの親和性が高く、Wi-Fiを使って簡単にネットに接続できます。
X8500FにはAndroid TV機能が備わっており、リモコンに搭載されているマイクを使って音声検索をしたり、 YouTubeなどのネットの映像コンテンツを、地上波と同じような感覚でシームレスに楽しむことができます。
Google HomeやAmazon Echoといったスマートスピーカーに対応しているようですが、私は持っておらず、さらにhuluやNETFLIXなどのVOD(ビデオ・オン・デマンド)にも加入しておらず、かなり限定的な使い方しかしていないのですが、それでもワンタッチでAbema TVを見られたりするのはすごく便利です。
音はイマイチ……でも慣れる
X8500Fのスピーカーは、本体背面の左右に付いています。
最初に電源を入れたときニュース番組をやっていたのですが、その音声を聞いて、び、微妙……と思ってしまいました。
なんというか薄い布を一枚あいだに挟んだようなこもり具合があって、低音も弱く全体的にシャカシャカしている感じです。
サウンドに関しては前のテレビのほうがよかったような……と思っていたのですが、しばらく使っているうちに音のショボさというものが気にならなくなってきました。
スピーカーがエイジングされてきたのか、それとも自分の耳がこの音に慣れてきたのか、たぶん後者な気がしますが、最初に感じたあまりよくない印象は薄れて、特に問題なく聞けるようになりました。
音声の設定で、映画や音楽に適した音質にしたり、ボイスズームで声やセリフを聞き取りやすくしたりと、かなり細かく調整できるので、それを使って自分好みの音にすることでサウンドの弱さをカバーできると思います。
まあでも映画や音楽番組を最大限楽しみたい方は、サウンドバーを使ったほうがいいかと。
ソニーのサウンドバー HT-S200F。コンパクトなボディながらサブウーファーを内蔵しており、豊かなサウンドを楽しむことができます。Bluetooth対応。
リモコンはやっぱりダサい
ソニーのものに限らず、最近のテレビのリモコンってものすごく大きくてごちゃごちゃしていますよね。
テレビ本体のデザインがどんどんシンプルにかっこよくなっていくのに反比例している感じです。
あらゆる年代の人が使うことを想定しているから仕方ない部分もあると思いますが、それにしたって……。
なにかいいリモコンはないかと探してみたところ、SONYのHUIS(ハウス)というスマホタイプのおしゃれリモコンを発見。
しかし……高い……。
さまざまな機能を搭載しているようですが、テレビのリモコンのためだけに使うのはためらわれる値段です。
あとリモコンの反応が妙に悪いです。
というか前に使っていたテレビのリモコンが電波式で、部屋のどこからでも、リモコンをどんな方向に向けても反応したのでそう感じるだけかもしれませんが。
電波式はかなり使い勝手がよかったのになぜやめてしまったんだろう。
ACアダプターがめちゃくちゃデカい
付属のACアダプターがかなり大きいです。
17 × 8 × 4cmという、今まで使ってきた家電製品の中でもダントツといっていいサイズです。
設置していただいた業者の方に、「今どきのテレビってACアダプターが大きいんですね〜」と言ったところ、「うーん、でもソニーだけかな」と言われてしまいました。
ソニーよ……。
あとがき
テレビが故障してから3か月ほどテレビをまったく見ない空白期間があり、今回テレビが家に届いて、よし、これでテレビを見られるぞ、と思ったのですが、生活習慣はなかなか変わらず、新しく買ったのにあまりテレビをつけていません(笑
買う意味があったのかとふと思ってしまうのですが、テレビを見ないのと見られないのとでは大きな違いがあるのだと自分を納得させています。
でもまあ、たまに見るテレビも結構楽しいですね。こないだやっていた「カメラを止めるな!」もおもしろかったです。手持ちカメラの映像が多いあの映画は、倍速駆動パネルがないとヤバかったかもしれません(笑
なにはともあれSONY BRAVIA X8500F、デザインはかっこいいし画質もきれいだし、オススメです!